Curriculum(Special classes)
専門科目の紹介
メディア科学科における専門科目について書かれています。
システム分野
- 色彩科学
-
色はとかく、”あらきれい”とか”美しい”というような軽い感覚
的な言い方で扱われることが多い。しかし、工業製品では、色違い
は絶対に許されない。測色学からみた色の基本概念と、情報機器に
用いられるディスプレイやCG画像など、色の正確な取扱い方を考
えます。
- ディジタル回路・ディジタル回路実験
-
ランプを点灯させるためのスイッチ回路から始めて、足し算回路、計数(カウ
ント)回路の設計法について学びます。また、回路設計の基礎となる論理数学
についても学びます。実験では、集積回路(IC)を用いて実際の回路を製作しま
す。パソコンを用いたシステム作りにもチャレンジします。
- 計算幾何学
-
人間にとっては簡単なことなのに、コンピュータに同じ
処理をさせようとすると意外に難しいということがよく
あります。計算幾何学では、幾何学の問題に注目して、
コンピュータでもあっさりとやってのけることのできる
効率の良い処理方法について学びます。
- メディアシステム制作
-
メディアシステム制作では、これまで学んできた知識を
総動員して各種メディアを使ったシステムを構築します。
ディジタル回路、ネットワーク、コンピュータなどを組
み合わせ、対話性のある作品を制作します。最後に作品
発表を行いプレゼンテーション能力を身につけます。
映像分野
- CGレンダリング
-
バンプマッピングやレイトレーシングなどの写実的な映像を生成するためのレ
ンダリング(CGの絵を作ること)の技法を修得します。また、ボリュームレン
ダリングなどの技法を使って、実際には見ることが不可能な現象を見える形に
可視化する手法についても学びます。
- 仮想環境構成法
-
対話操作を伴うCGアプリケーションを作成する際に必要となる、入出力デバイ
スの制御を含んだプログラミング技法を修得します。3次元位置の入力や立体
表示、力覚の生成などの原理と具体的な制御プログラムの書き方をマスターし
ます。衝突処理やその高速化手法についても学びます。
- 画像処理
-
ディジタル画像処理の基本手法を修得します。グレースケール画像
の画像強調や輪郭線検出、2値画像の変換や特徴抽出を中心に学び、
それらの手法を組み合わせた画像処理手順の設計もマスターします。ディジタ
ル画像の連結性や距離の概念も理解します。
- 人工現実感
-
バーチャルリアリティ(VR)の歴史、応用事例を紹介します。キー
テクノロジーとなっている3次元位置センサーや立体表示装置、触
覚生成装置などのVRデバイスの方式とその原理について学びます。
VRの最新動向についても紹介します。
アート分野
- 空間造形1
-
講義「空間造形論」を踏まえて、空間を対象にバーチャルとリアル
の二面から実際に作品を制作します。前半は3次元CGを使い、仮想空
間における空間イメージの拡大と新たな定義を追究します。後半は
金属や木材など実際の材料を工房で加工し、インスタレーション作
品の制作を行います。
- ビジュアル・デザイン2
-
本講義ではビジュアルデザインとして、静止がのみにとどまらず、
時間軸を持ったデザインの基礎を学びます。具体的には、インタラ
クティブデザインとして、CD-ROMタイトルやウェブ上のインターフェ
イスをパーツとして制作し、モーションデザインとして、アニメー
ションまたはビデオの作品を制作します。
- オーディオ・デザイン1
-
Sounds fill our life and environment. We can close our eyes
but we cannot close our ears. Music was a way to organize
sound as artistic expression, like painting was a way to
interpret the visual world. Now the visual world is full of
stimulation - video, cg. We can think of our sound world like
this also - synthesizers, computer sound, give us
possibilities to create new kinds of audio environments.
- メディア・アート2
-
現代美術の流れの中でメディア・アートはどのような意味があるの
か。その歴史的理論的考察をふまえてインタラクティヴ(双方向的)
やネットワークをキーコンセプトにコンピュータの制御の方法、セ
ンサーと表現デバイスの関連づけなど作品制作を通じて実践的に学
んでいきます。
交流分野
- コミュニケーションメディア
-
さまざまな相手、特に他大学、他文化の人たちとコミュニケーショ
ンするために、さまざまなメディアを使って、あるいは作る中で、
自分立ちが無意識にあたり前としてきた前提に気づいたり、新しい
創造・実践につながる表現・制作を行う契機とします。
- 学習支援システム・同演習
-
1年生の入門科目の授業をさまざまなメディアを使ってサポートし
ます。異学年交流を通じて、科目の理解を深めると同時に、学習を
促進するための環境をデザインし、次世代に伝えることができるよ
うになることをめざします。
- ヒューマンインターフェイス
-
コンピュータなどの道具を人間にとって使いやすいものにする、優
れたヒューマンインターフェイスを実現するための基礎と、現実の
設計、評価に関する技術と理論について学びます。身の回りで使わ
れている道具や環境のインターフェイスの良し悪しを見て取る目を
養い、使いにくい点に関して改善案を提案し、実施し、その効果に
ついて評価できることをめざします。
- メディア社会学
-
急速に変容しつつあるアートとテクノロジーのかかわりや流れをよ
り広い社会文化的文脈で捉え、その中に自らの表現・制作活動を適
切に位置付けるために、教員と自分達の問題提起をもとに様々な角
度から討論し、その過程を表現・作品
化します。
1999.12.22.
fmiso@sccs.chukyo-u.ac.jp